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コンピュータの原理

 計算をする際に昔の人は自分の手の指を使っていました。こうすると、10まで簡単に数えることができます。10まで行くと、他人の指を借ります。一人分+自分の指7本で=17となります。人間の指を使うと必然的に10進法が生まれます(地域によっては足の指を使って20進法を生み出したところもあるようです)。指の代わりに石を使う人も出てきます。そのうちに石に穴をあけて棒に通す人も現れます。この棒を幾本か並べると、そろばんのようになります。そのうちに、棒に通した石を、1を表すもの5個と、5を表すもの1個に区別すると、そろばんが出来上がります(その後、日本では明治以降に1を表す珠が4個になります)。

 西洋には日本のような九九の暗記法がないようですので、掛け算には苦労したようです。その苦労を少しでも和らげようと計算棒という装置を考えた人(スコットランドの数学者ネイピア)が出てきて、この計算棒の原理が後の計算機で応用されるようにもなります。

 この後に出てくるのが機械仕掛けの計算機です。ほとんどの機械仕掛けの計算機は歯車を使います。歯車を使うと何進法でも可能です。10進法でも、2進法でも、8進法でも、16進法でも、24進法でも、60進法でも何でも構いません。N進法なら歯車の歯の数を[N-1」にして、軸に通して、後は桁上りの仕掛けを付け加えれば、出来上がりです。60進法ですと、軸に通す歯車の数は少なくて済みます。59になるまで桁上りしないのですから。しかし2進法では直ぐに桁上りが発生しますので、軸に通す歯車の数が非常に多くなります。歯車式の計算機では、2進法を使うというアイデアはたぶん思い浮かばなかったことでしょう。多くの場合は、使い慣れた10進法が使われました。

 次に発明されるのがリレー式の計算機です。リレーは電磁石を使って、スイッチをON、OFFさせるという方式を採用しています。従って、リレー式の計算機では必然的に2進数が採用されることになります。更に真空管を使った電子計算機、トランジスターを使った電子計算機などが出現します。これらは殆ど2進法を使っています。中には使い慣れた10進法を使ったというものもないではないのですが、そのようなものでも、改良の段階で2進数を採用しています。

 電気、電子を使った計算機では、電気が流れている/流れていない、電圧が高い/低い、電荷が溜まっている/溜まっていない、で計算をしますので、どうしても2進数という発想になります。