「フォニックスの実践」ではこれまで主として1音節(一部は2音節語、3音節語も取り上げましたが、基本は1音節語です)の英単語をどのように読むかのルールについて説明してきました。しかし、英単語の多くはいくつかの音節(syllable:シラブル)がくっついてできています。多音節の単語でも、どこに音節の区切りがあるかが分かれば、その個々の音節について今までに勉強してきたことを当てはめればいいということになります。ただ、いくつかの音節が連結すると、連結部で音の変化が生まれることがあります。
では最初にどのような目安で音節に分けるかを考えてみましょう。これにも例外はありますので注意して下さい。
ルール1:子音が連続しているところで区切る
子音が連続しているときは、子音を分けるようにシラブルを区切ります。ただし、th、sh、wh、ph、gh、tchなどのように複数の子音で新しい音を生み出しているタイプや、複数の子音が一体となって使われているng、ck、sc、dge、kn、wr、gn、mbなどは分けません。
scratchのtchはいつも一緒に使いますので離してはいけませんが、scrは単に子音を連結しただけです。しかし、このような場合でも、子音を分けることで、子音だけの音節ができるということは避けなくてはなりません。したがってscratchはどこも切り離すことができないということになります。yは、語尾に来ると母音ように振る舞いますので注意して下さい。それからもう一つ重要なことがあります。それは、子音の中でも「l」(エル)は特に強い音を出しますので、「l」を中心に子音だけで、音節が出来ていることがあるということです。例えば、scrambleは、scram-bleとなります。「-ble」は母音がないのに子音だけの音節になります。tackle(tack-le)なども同様です。言い忘れましたが、サイレントe(語尾の発音しないe)は音節に分けるときには母音とはみなしませんので覚えておいてください。
それでは例をいくつか挙げていきます。
doctor→doc-tor、listen→lis-tenなどは、子音が連続しているので、切り離している例です。
scratchは、tchが一体化しています(子音ダイグラフ)ので切り離すことができません。それから、語頭のscrはただ単に子音が連続しているだけなので、切り離すこと自体はできるのですが、そうすると子音だけの塊になってしまいますので、音節としては独立させません。
summer→sum-mer(mが連続しているので)で、sumは/sʌm/と発音し、merは/mər/と発音します。この2つの音節を連結する時に音声変化が発生しますので注意しましょう。それはsumの「m」とmerの「m」の音が重なっていることです。このような場合は、前の子音の「m」の音が脱落します。したがって、2つ合わせて/sʌmər/となります。rabbit→rab-bit、common→com-mon、tennis→ten-nisなどでも同じように前の音節の最後の子音の音が脱落するという現象が起きています。
それから語尾のleやcleなどが独立した音節になる例です。apple→ap-ple、scramble→scram-ble、tackle→tack-le、uncle→un-cleなどたくさんの例があります。
yは語尾に来ると母音のように振る舞います。energy→en-er-gy、hungry→hun-gryのようにgyやgryには見かけ上母音が入っていないように見えますが、「y」が母音とみなされていると思ってください。この場合に「y」の発音は/i(:)/(イ、イー)です。
ルール2:接尾辞・接頭辞で区切る
単語は語根を中心にして前に接頭辞、後ろに接尾辞を付けることで作られます。もちろん、語根だけのものとか、「接頭辞+語根」、「語根+接尾辞」で成り立っている単語もあります。例えば、port/pɔ:rt/(ポート:運ぶ、港)という語根から、import(im-port)、export(ex-port)、portable(port-able)、porter(port-er)などの単語が出来ます。「im-」は「中に、上に、否定」などを表しますので、im-portは「中に運ぶ、あるいは港の中へ」で、「輸入」となり、「ex-」は「前の、から外へ、完全に、非~」などを表しますので、ex-portは「外へ運ぶ」とか「港の外へ」となり、「輸入」の意味になります。「-able」は「~できる」、「-er」は「~する人、~するもの」となります。
このような接頭辞や接尾辞は音節の区切り方の指針になります。
接頭辞には、a、ad(~へ、~に、~を)(方向性や対象を表します)、in、im(中に、否定)、e、ex(外へ)、co、com、con(共に、意味を強める)、o、ob(反対して、向かって)(対立関係を表す)、sub(下へ、副次的に)などがあります。
接頭辞を切り分ける例は次の通りです。
a-、ad-の例(語根が何で始まるかで、いろいろと変化しますので、段々慣れていってください)。語根がc、f、g、i、n、p、r、s、tで始まるときは子音を重ねます。k、gの前ではacとなり、上記以外のd、h、j、m、vなどの前では、ad-となります。accustom(ac-cus-tom)(/əkʌˈstəm/:アカスタム:習慣づける※acとcusでkの音が重複しているので、前のkは脱落している)、acknowledge(ac-knowl-edge)(/æknɑˈlɪʤ/:アクナァリッジ:承認、認知)、adjust(ad-just)(/əʤʌˈst/:アジャスト:適合させる※adのdとjustのjの音が近いので前のdが脱落している)などがあります。
in、imの例:語根がb、m、pの前ではim-となり、l、rの前では、il、irと子音を重ねます。income(in-come)(/ɪˈnkʌm/:インカム:中に入って来るもの→収入)、immature(im-ma-ture)(/ɪmətʃʊˈr/:イマチュァ:未成熟の:※imとmatureのmの音が重複しているので前のmが脱落しています)、irregular(ir-regular)(/ɪˈregjʊlər/:イレギュラー:不規則な:重複によるrの音の脱落)などです。
e、exの例:母音時の前、あるいは子音でもc、p、q、tの前ではex-となり、それ以外ではe-となります。exclaim(ex-claim)(/ɪkskleˈɪm/:イクスクレイム:興奮して叫ぶ)、eminent(em-i-nent)(/eˈmənənt/:エマネント:著名な)などです。
co-、con-、com-の例:b、m、pの前では、com-、母音、h、gn、wの前では、co-、lの前ではcol、rの前ではcor、その他ではco-となります。command(com-mand)(/kəmæˈnd/:カマンド:命令する)、cognition(cog-ni-tion)(/kɑgnɪˈʃən/:カァグニシァン:認識)などです。
o-、obの例:c、f、g、pの前では子音字を重ねます。それ以外ではob-となります。offend(of-fend)(/əfeˈnd/:オフェンド:心などを傷つける)、object(ob-ject)(/əbʤˈkt/:ァブジェクト:反対する)(名詞の場合は/ɑˈbʤɪkt/(アーブジクト:反対)などです。
subの例:tの前では、sus-、cの前ではsuc-またはsus-に、fの前ではsuf-に、gの前ではsug-に、それ以外ではsub-となります。sustain(sus-tain)(/səsteˈɪn/:サステイン:支える)、succeed(suc-ceed)(/səksɪˈ:d/:サクシード:引き継ぐ)、suffer(suf-fer)(/sʌˈfər/:サファー:苦しむ)、submit(sub-mit)(/səbmɪˈt/:サブミット:提出する)などがあります。
そのほかにもたくさんあります。全部覚えてください。動詞の前に付くタイプとしては、be-(作る)、de-(否定)、dis-(反対・欠如)、fore-(前方の)、inter-(~の間の)、mis-(間違った)、out-(優れた)、over-(限度を超えて)、pre(以前の)、pro-(前の、賛成の)、re-(再び)、trans-(超えて)、un-(反対)、under-(不十分の)などがあります。
名詞の前に付くタイプとしては、anti-(反、非、対)、auto-(自動の)、audi(o)-(音の)、bi-(2つ)、couter-(反対の)、dis-(反対の)、ex-(前の、外の)、hyper-(超、過度の)、inter-(間)、mal-(悪い)、poly-(多数の)、semi-(半分の)、sur-(上位の、超過)、tele-(遠くの)などがあります。
まだまだありますが、これ位にしておきます。接頭辞を徹底的にマスターすると単語力が爆上がりすること請け合いです。接頭辞を1つマスターすると、単語力が10個増えると言っても過言ではありません。
今度は接尾辞です。-ate、-en、-fy、-ize(-ise)は形容詞や名詞についてその単語を動詞化します。
次は名詞を作る接尾辞です。-age(行動、結果)、-al(行動、結果)、-ant(-ent)(~する人)、-cy(状態)、-ence(-ance)(行動、結果)、-er(人、物、機械など)、-ery(-ry)(行動、場所)、-ism(主義)、-ity(状態)、-ment(行動、状態)、-ness(状態)、-ship(状態)、-tion(-sion)(行動、状態)などがあります。
今度は、形容詞を作る接尾辞です。-able(可能な)、-al(性質の)、-ent(性質の)、-ful(~に満ちた)、-ic(~的な)、-ive(~の性質の)、-less(~のない)、-ous(~の多い)などがあります。
ちょっと手抜きじゃないか、具体的な例を挙げてくれという声が聞こえてきそうですが、余りに多いので省略します。具体的な例を知りたい方は電子辞書で任意文字列を使って探してください。例えば任意文字列に「~」(チルダ)が割り当てられている場合(任意文字列は*の場合もあるかもしれません)は、「~able」と検索すると、-ableで終わっている単語を見つけることができます(ジーニアスの英和大辞典ですと1000個以上の候補がありますので、1000個まで表示しますと表示されます)。接頭辞のときはチルダを使って「fore~」と検索すると、fore-で始まる単語を見つけることができます。fore-で始まる単語は242個見つかりました。したがって、fore-をマスターすると、242個の英単語が一緒についてくるということになります。しかし、そのためには語根もマスターする必要が出てきます。
ルール3:CがVに挟まれている場合:1つ目のVが短母音なら直後のCは切り離さない
子音(consonant)が母音(vowel)に挟まれている場合は、1つ目の母音が短母音のときは、それに続く子音は切り離さない。例えば、legacyの場合は、leg-acyのように、”g”をeにくっつけます。siblingはsib-ling、penaltyはpen-al-tyとなります。そのほか、metal→met-al、visit→vis-itなどとなります。
ルール4:CがVに挟まれている場合:1つ目のVが長母音なら直後のCは切り離す
子音(consonant)が母音(vowel)に挟まれている場合は、1つ目の母音がアルファベット読みなら直後のCを切り離します。例えば、femaleはfe-male、privacyはpri-va-cy、locationはlo-ca-tionとなります。
ルール5:母音がペアとして結びついている場合は区切らない
複数の母音がペアとして扱われている場合は、切り離すことができません。例えばeaの場合は、前の母音eをアルファベット読みして後ろのaを読まないで、colleague(col-league)(/kɑˈli:g/:カーリーグ:同僚)とする場合や逆に前の母音を読まずに後ろのaをアルファベット読みにするタイプのbreakthroghなどは、break-throughとなります。また、eaを「e」と読む場合などがありますが、いずれの場合もペアになった母音は途中では切りません。
ルール6:母音が続いているが連母音の場合は区切る
ただし、母音が続いていても、その母音同士がペアになるのではなく独立していることが明らかに分かるときは、シラブルは別々に切ってください。
situationはsit-u-a-tionに、areaはar-e-aに、violinはvi-o-linに、theaterはthe-a-terに、studioはstu-di-oになります。と言われてもなぁーという声が聞こえてきそうです。この辺りになると、音節を区切るだけで読めるようになるというよりも、単語の発音そのものを覚えていないとどのようにして音節に分解したらいいのか分からないということになりますので、卵が先か、鶏が先かという話になってしまいそうです。
ルール7:サイレントeは母音とみなさない
サイレントeとは語尾が子音+eで終わっている場合の発音されない「e」のことです。eの前が子音でなく、e(語尾がee)、u(語尾がue)、i(語尾がie)の場合は該当しませんので注意して下さい。このような場合の例は既に説明しましたので、そちらをご覧ください。
音節に分けて英単語を読んでみよう
音節に分けるための7つのルールを使って実際に音節に分けて、正しく読めるかどうか試してみましょう。
適当に辞書を開いて単語を選んでみます。最初は簡単そうなのから挑戦です。
audienceはどうでしょうか。最初にaudi-という接頭辞に気が付けば、audi-enceになることが分かります。audi-のauは母音のペアですので、そのことを考えるとau-di-となります。-enceは名詞を作る接尾辞で1つの音節ですので、audience(au-di-ence)(/ɔ:di:əns/:オーディアンス:聴衆、観衆)となります。
reductionはどうでしょうか。re-(後ろへ)は接頭辞です。duc-はduce(引っ張る)という語根の変形です。これに、接尾辞の-tionが付いていますので、reduction(re-duc-tion)(/rɪdʌˈkʃən/:リダクション:削減)となります。
decreaseはde-という否定を意味する接頭語が付いています。その後のcreaseには「ea」という母音のペアがありますし、最後がサイレントeで終わっていますので、creaseはこれで1つの音節と判断します。したがって、decrease(de-crease)(/dɪkrɪˈs/:ディクリース:徐々に減少する)となります。
telephoneはtele-(遠くの)が接頭辞です。phは子音のダイグラフ(二重子音)で切り離すことができません。-oneはいい子の前のお母さんのルールで、最後のeはサイレントeです。tele-は2つの単音節に分けられますので、telephone(tel-e-phone)(/teˈləfoʊn/:テラホウン:電話)となります。ただ、ここで問題が発生します。tele-がどうして、tel-e-と音節に分けられるかです。これはC(子音)が2つのV(母音)に挟まれているとき、前の母音が短母音なら、子音字は前の母音から切り離してはいけないというルール3を適用しているからです。しかし、どうして前の母音のeを短母音だとわかるかです。これについては、接頭辞の知識で、tele-の前のeは短母音なのだと知っている必要があります。つまり、接頭辞は意味だけでなく読み方も知っていなくてはなりません。
suggestはどうでしょうか?これは「それとなく言う」という意味で半ば日本語化していますのでご存じの方も多いでしょう。ggと子音が続いていることろで切ってください。すると、sug-gest(下へ持ち出す→それとなく言う)となります。読み方は/səgʤeˈst/か/səʤeˈst/ですが、日本の学校英語では、/səʤeˈst/です。これは、sug-と-gestで、最初の音節の最後と、続く音節の先頭の音が同じなので、最初のgの音が脱落するという現象が発生しています。この現象はいろいろ所で発生していますので覚えておいてください。今、説明したのは音節のつながりの部分のことでしたが、単語と単語の並びのときでも頻繁に発生しています。
音声変化のルール
単語と単語のつながりの部分で、前の単語の語尾の子音と、それに続く単語の先頭の子音が重なるとき、前の子音の音が脱落するというのがネイティブスピカー英語の基本ルールです。例を挙げると、take(/teɪk/) care(/ker/ )は/teɪ-ker/(テイケア )となります。このような例は数限りなく見つかります(しかも、日本の学校教育の中ではほとんどケアされていません。※日本人はアメリカに行ってみて日本の学校で教わっていた英語が全く現地の英語と違っていて愕然とします)。同じ子音でなくても、口の形が同じ子音同士なら(pとb、kとg、sとz、tとd、fとv)、同様の現象が起こります。場合によっては、口の形が同じでなくても、近いもの同士でも同様のことが起こります。get downでは前の/get/と/daʊn/で、前の音節の最後の音と、後ろの音節の先頭の音で口の形が同じなので、前の子音のtの音は脱落して、get down(/ge-daʊn/:ゲダウン)となります。write downは/raɪ-dɑʊn/(ライダウン)となります。
上に述べたことは音節のつながりのときも起きています。ただし、接頭辞などは最初につけるときに形を変えてしまっているので、口の形が同じなので云々ということはないようです。たとえば、先ほど例に挙げたsuggestのsug-という接頭辞は元々はsub-(下に、副次的に)だったのが、後に続く語根がどんな文字で始まるかで変形させているということが理由だと思います。sub-は後ろの語根がgで始まっている場合は、sug-に変化するので、sug-gestとなり、子音が連続しているggのところで切り分けているわけです。
さらに続けます。以上で述べたのは比較的簡単な例で、多くの場合はこのように分析することができるのですが、一筋縄ではいかないものもあります。例えば、communicateはどうでしょうか。これはcom-mu-ni-cateとなります。com-municateは子音のmmの連続ですからこれはいいですね。しかも、com-は接頭辞ですから、今までのルール通りです。-municateは「u」がアルファベット読みですので-mun-icateとなります。しかし、「u」がアルファベット読みかどうかは初見では分かりにくいと思います。同じような単語を知っていたということでもない限り分かりません。つまり、ルール3と4は余り初見で音節に分けるときには役に立ちません。音節に分かれているのを見て発音ができるという段階では確かに役に立つのですが、初見で音節に分けるときにはあまり役に立ちません。接尾辞の-ateは動詞を作るときにつける接尾辞です。しかし、この部分はこの後説明するルールのために-ateとしても、-cateとしても、発音上は変わりません。そうなると、-mun-i-cateか、mu-ni-cateかということになります。-mun-i-cateなら/mʌn/-/i:/-/keɪt/か/mʌn/-/aɪ/-/keɪt/かということになります。後はアクセントの知識です。実は、接尾辞がどういうものかでアクセントの位置はある程度分かるのです。動詞化のための-ateの場合は2つ前の母音にアクセントがあるという規則があります。その規則を使うと、-muの「u」のところにアクセントがあるとわかります。アクセントのある所は強くアルファベット読みするのが一般的ですので、-municateの「u」をアルファベット読みするということになります。そこで、-mu-ni-cateと音節に分解するのが正しいとわかります(ルール4)。
では、-ni-cateでも、-nic-ateでも読み方は同じという話を続けます。それは単語を並べてしゃべるときに起きる音声変化のリンキング(linking)とかリエゾン(liaison:フランス語系の言い方)と呼ばれる規則です。リエゾンルールとは、前の単語が子音(の音)で終わり、それに母音(の音)で始まる単語が続くと、前の子音と、後に続く母音が連結するというルールです。例えば、check it out(調べる)は、/ʧeˈk//it//aʊt/となりますので、リエゾンルールで、/ʧeˈkitaʊt/(チェキタウト)となります。実は、最後にある破裂音は発音せずにその口の形のまま終わるというルールがありますので、/ʧeˈkitaʊ(t)/(チェキタウ(ト))となります。後に母音が続く時は、tの口から始まりますが、そうでないときは「t」は発音されずにそのままということになります。更についでにもう一つ言っておきますが、「t」の口の形は「l」の口の形とほとんど同じで、「t」は舌を口の天井に付けて離す時に音を出しますが、「l」は舌を口の天井に強く押し付けた状態で音を出しますので、慌てて発音すると「t」の音は「l」の音になりますので、/ʧeˈkilaʊ(t)/(チィキラウト)となります。アメリカ人がlittleを/lɪtl/(リトル)ではなく/lɪll/(リルル)と言っているのを聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
これで準備は全部できましたので、次の例にチャレンジしてください。commitment(委託、公約)はcom-mit-mentとなります。com-が接頭辞で、-mentが接尾辞ですので簡単ですね。
permission(許可、認可)はper-mis-sionです。per-が接頭辞、-sionが接尾辞です。
fantastic(素敵な、空想的な)は子音の連続のところで切ると、fan-tas-ticとなります。-icは接尾辞なので、-tast-icと区切りたいところですが、stは子音が一体化しているわけではないのでルール1を利用して-tas-ticに切り分けましょう。
inconvenient(不便な、都合の悪い)はin-とcon-が接尾辞です。それからアクセントがve’nientとなりますので、-veで切り離して(ルール4)、その後は-nientか、-ni-entとかということになります(-entは接尾辞)。ところが-ni-と切るためには「i」がアルファベット読み(長母音)でないとまずいかとなると、-nientとなるか、でもそうすると、-ie-のところはどうなのか?ここは明らかに母音のペアではないとなると、さあ困った。こうなると、nを前のveにくっつけてしまおうかとなります(ジーニアス大英和ではin-con-ven-ient)、ところがロングマンではin-con-ve-ni-entとなっています。ネットで調べたところでは、in-con-ve-nientと音節分けしているものもありました。
正しく音節分けが出来れば、今まで勉強したフォニックスの読み方に従って正しく読めることが分かりました。ただし、音節を分けるという点では、アクセントの知識などの総合力も必要となります。それから、接頭辞、接尾辞、語根(まだ説明していませんが)などの、いろいろの英語の知識があればあるほど英単語を正しく発音する時の役に立つらしいことが分かっていただけたかと思います。つまり、英語の有益な知識がどんどん増えていくと、雪だるま式に英語を習得する能力が増強されるらしいということが分かっていただけたかと思います。
今までの説明を元にしてフォニックスカードを作りましょう。